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REPORT 現地レポート

FIBAワールドカップ2023 アジア地区 2次予選(Window4)[第2戦]日本73-48カザフスタン:後半に大差をつけたディフェンスの勝利

2022年8月30日

 「FIBAワールドカップ2023 アジア地区 2次予選(Window4)」第2戦は、沖縄アリーナでのホームゲーム。カザフスタンと対戦し、後半にディフェンスからチャンスを作った日本が25点差をつけ、73-48で勝利しました。次戦Window5はいずれもアウェーで行われ、11月11日はバーレーン、11月14日にカザフスタンとそれぞれ対戦します。

 「7月のFIBAアジアカップと同じようなゲーム展開となり、前半は良くなかったです。カザフスタンのプレッシャーディフェンスに苦労し、日本は新しい選手も加わったことでその組み合わせも難しく、なかなか良いリズムを作れませんでした」とトム・ホーバスヘッドコーチが言うように、27-27の同点で前半を終えます。

 ハーフタイム時、「ニック(ファジーカス)選手のローポストを使ったり、ディフェンスの強度を上げ、前半は無駄なターンオーバーが多かったという話をし、そこを修正したことで後半は日本らしいバスケができました」と河村勇輝選手(横浜ビー・コルセアーズ)が振り返ったとおりの展開になりました。

 「今日はディフェンスの勝利」とホーバスヘッドコーチが評価し、後半は46-21で圧倒。その要員として、スティール17本+ブロック3本で、相手に24ターンオーバーを与えます。ディフェンスから速攻での得点は前半こそ6点でしたが、見違えるようにボールを奪った後半は22点に伸ばします。5スティールの河村選手をはじめ、ディフェンスでも5,337人を集めた沖縄のファンを沸かせました。

 前回のFIBAワールドカップ2019以来、3年ぶりに日本代表に帰って来たニック・ファジーカス選手(川崎ブレイブサンダース)。先に挙げたように、前半こそなかなか歯車は合いませんでしたが、「ニックのローポストプレーにボールを入れたらみんなも落ち着き、そこからリズムも良くなりました」とホーバスヘッドコーチは話し、後半は日本のスタイルを少しずつ発揮します。「久しぶりに日本代表でプレーし、勝てて良かったです」というファジーカス選手は21分間出場し、8得点・8リバウンドの活躍でした。

 チーム練習は2日しかできなかったため、「コーチが求めるシステムに対し、今日は完全には馴染めず、シュートが決まらなかったのもその影響がありました」とファジーカス選手は述べるとともに、この試合の中でも成長が見られます。昨年のホーバスヘッドコーチ就任時から、「自分がこのチームにどう貢献できるかを考えながら試合は見ていました」というファジーカス選手も良いイメージを持っており、今後さらにフィットしていくのが楽しみです。

 富樫勇樹選手(千葉ジェッツ)も河村選手もベンチに下がった最後の場面で、はじめてポイントガードとして起用された西田優大選手(シーホース三河)は、最多13点を挙げる活躍。今夏の代表活動において、「ポイントガードからスモールフォワードまでいろんなポジションでプレーし、役割も変わり難しい部分もありました。でも、ここで自分のプレーの幅を広げることができれば、来年のFIBAワールドカップに残れる可能性もどんどん増えてくると思っています」と前向きに捉えています。ポイントガードの可能性を見出し、チャレンジさせたホーバスヘッドコーチも、その可能性を感じていました。

 FIBAワールドカップ 2023まで、あと1年。はじめて沖縄アリーナのコートに立ち、多くのファンの前でプレーした河村選手は「モチベーションが上がるし、楽しかったです」と感想を述べます。この素晴らしい環境を味わってしまったからこそ、「FIBAワールドカップで皆さんとまた一緒にバスケをしたいと思いました。来年もこの場に立てるようにがんばりたいです」と成長を誓います。今後も選手選考は激しさを増すことが、男子日本代表の強化につながります。

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